oshigotoの日記

仕事のことについて書いているブログです。

作業療法士の合格率について

作業療法士は国家資格なので、国家試験を受験し、合格することが働く条件となります。国家試験に落ちてしまったら、資格が無いため内定をもらっていた就職先で働くことができなくなります。

中には、1年間助手として雇ってくれるところもまれにあります。国家試験は毎年2月に行われます。試験内容は、実技は無く、筆記試験のみです。この試験が本当に広い範囲から出るため、私は今までで受けた試験で1番難しく、頭を悩ませた試験でした。

筆記試験は、一般問題(160問)と実地問題(40問)に分かれています。一般問題は1問1点なのに対し、実地問題は1問3点なので、皆必死に実地問題の過去問題集を必死に勉強していました。合格基準は、総合点が280点のうち、168点以上で合格となります。しかし、実地問題が120点分あるうちの43点以上が取れていなければ、不合格とされてしまいます。どちらにしても、実地問題が非常に大切になってきます。

私が試験を受けた当時の全体の合格率は80%台でしたが、現在の国家試験では合格率が70%台となる年も出ていて、当時より問題が少し難しくなってきているという声をよく耳にします。当時は、まだ作業療法士は比較的新しい資格で、人数が十分に足りていない状況であったのですが、現在は目指す人が増えて資格保有者も増加しているため難易度が増しているそうです。

平成29年の合格率は、83%でした。合格率はその学校によっても、90%以上の学校もあれば、80%後半の学校もあり、ばらつきがあります。私が受けた年では、クラス38人が受験し、8人が落ちてしまいました。しかし、大事なことはそこではなく、自分の意欲・モチベーションをどこまで上げて、最後まで頑張り抜くかにかかっていると感じます。

作業療法士の専門学校について

作業療法の専門学校は、3年制と4年制の学校があります。私が卒業した専門学校は3年制で、クラスには高校卒業後すぐに入学した人が半分、社会人として働いていたけれど仕事を辞めてきた人(20代~50代)が半分でした。

入学して感じたことは、すごく勉強する範囲が広くて多い!ということ、忙しくて毎日課題に追われるということです。「作業療法士とは」で述べた通り、理学療法・言語療法と比較しても勉強する知識が多いのです。逆をいえば、働いたときにその分活かせることが多いということです。

なので、学校生活は「忍耐」と「努力」が無ければ続かないなと感じました。しかし、この忙しさは3年制だからということも影響していると思うので、4年制であれば少しゆとりももてるかもしれません。

3年制の学校で、当時アルバイトをしているひとはあまりいませんでした。それくらい時間はありません。4年制の学校に行っている友達は、アルバイトをしていたようです。3年制の専門学校では、1年目は基礎(身体の仕組み)・介護方法を学びます。2年目からは基礎に加え、実技や病気ごとに対するリハビリの方法を学びます。

また、2週間の実習(施設)が1回ありました。3年目は、2カ月の実習(病院・施設)が2回あり、それを終えると、今度は国家試験の勉強・対策が主でした。

その間に、就職活動も行います。私が通っていた専門学校は、1学年上の先輩との繋がりを深める目的のカリキュラムがある学校だったのですが、繋がりが出来ることで国家試験の対策に関するアドバイスがもらえ、すごく助かった覚えがあります。

学校によって特色があるので、その面も知った上で学校を選ぶことも良いかもしれません。

作業療法士の仕事内容について

作業療法士が関わる分野としては、小児の発達障害分野や身体障害分野、精神障害分野があります。

小児の発達障害分野では、生まれつき障害のある小児が、発達段階に沿って成長できるように寝返りや座位保持・食事摂取等の練習をその子の発達に応じて練習をしていきます。

身体障害分野では、主に病院や施設でのリハビリ勤務になります。脳梗塞後の後遺症で動かしにくくなった腕が動きやすくなるように、食事が自分で取れるように等、患者さんの希望を聞きながらリハビリをしていきます。その他にも、癌や心臓病・骨折・難病(治療法が確立していない進行性の病気)等を抱えている患者さんとリハビリをします。

精神障害分野では、精神障害を抱えている人が、症状とどのように向き合っていけば良いかを学ぶ手助けや、問題行動が無く社会で生活していけるようにリハビリをします。その患者さんによって異なりますが、金銭管理の練習や、集中力の持続を目的としたリハビリをする等様々です。

作業療法士は、他の2つの職種と違う働き方の特徴があります。それは、物を使ってリハビリをするということです。名前の通り、「作業」を通して効果を出していくということです。

理学療法士は主に筋トレや立った状態でバランスを取る練習をします。それに比べ、作業療法士は革細工等の力がいる作業をしながら筋力をつけていく練習や、立った状態で風船の打ち合いをすることでバランスを取る練習をします。

また、細かい物品を扱うことで、指の細かい動きの練習をすることもあります。もちろん、筋トレも必要に応じて行いますが、作業を通して行うことも多いため、患者さんからは「楽しい」と言われることが多いです。

作業療法士とは

 

作業療法士と聞いて、どのような仕事をする職種なのかすぐに答えられる人はあまりいないと思います。

私が働き始めた平成18年の頃は、まだ職種の名前を友人に言っても知らない人が多くいました。今ではドラマで取り上げられたことも影響してなのか、高齢化で祖父母が作業療法士と関わることが増えたからか分かりませんが、「リハビリをする人」「リハビリテーション科にいる人」というイメージは付いてきているように感じています。

リハビリをする人には作業療法士の他に、理学療法士言語聴覚士という専門職があります。様々な症状の患者さんがいる為、3つの職種を作ることで、身体を専門的に見る部分を分担し、効率的にリハビリが行えるようにしたのです。

そのため、リハビリ関係の仕事に携わりたいと思った時には、自分はその3職種の中のどの職種として患者さんと関わりたいのかを明確にする必要があります。

まず、理学療法士は簡単に言うと、足の部分を担当します。また、日常生活の基本的な動作(寝返り・起き上がり・立ち上がり・歩行・階段昇降等)が行えることを目的としてリハビリをします。

また、言語聴覚士は、口腔機能(飲み込み・構音障害等)や高次機能障害(認知機能・言語理解等)の問題を解決することを目的とします。

では、作業療法士とはどのような職種なのでしょうか。作業療法士は、腕の部分を担当します。また、日常生活動作(食事摂取・トイレ動作・入浴動作・家事等)が行えるようになることを目的にリハビリをします。それに加え、作業療法の専門学校では、精神機能や高次脳機能、小児の発達に関する勉強も行います。1番勉強の範囲が広いため、いろいろな働き方が出来ます。