oshigotoの日記

仕事のことについて書いているブログです。

高齢者の転倒は、自宅が多い

在宅生活を送る高齢者に関わるうえで、最も配慮すべき点は転倒予防です。訪問看護ステーションでは、カンファレンスという利用者の状態を職員間で共有する時間が設けられていますが、その時に話題となることが転倒についてです。特に、病院から退院してきたばかりの利用者に対しては、慎重に転倒予防の検討がされます。

 

高齢者は、年齢とともに筋力が低下し、動作時のバランス調節機能が低下します。それとともに、骨密度は減少し、少しの刺激で簡単に骨折を引き起こしやすくなります。骨折をした場合、治りは遅く、筋力低下も加速させてしまうため、歩けていた人が車椅子生活になる可能性があるだけではなく、一人で立ち上がれないくらいに筋力が低下してしまうと介護を必要とするようになってしまいます。在宅生活を継続して行うためには、介護者がどこまでの介護が行えるのかという介護力よりも、介護負担が大きくならないように身体機能を維持する必要があります。そして、転倒の発生で最も多い場所は、自宅なのです。そのため、転倒予防が大切です。

 

病院では、通路に手すりが設置されており、段差も解消された整った環境です。注意力・認知力が低下している高齢者では、転倒の危険性が高くなります。そのため、病院と違い自宅で関わる際には、「危ないところに物が置かれていないか」「つまずく危険性の高いところはないか」等、転倒予防に配慮して関わっています。そして、転倒の危険性を少なくするために、個々に合った福祉用具を利用しています。

依頼数の多い訪問看護

医療技術の進歩に伴い、医療依存度の高い利用者が増えています。今までは助からないとされていた病状も改善が見込めるようになったことで、障害児や医療依存度の高い患者が増加しています。そのため、自宅で点滴などの処置や入浴介助などのケアの援助を必要として、自宅で生活を送っている人が多くいます。

訪問看護ステーションは年々事業所が増えていますが、その分需要も高まり続けている為、足りないというのが現状です。職員の人数を考えると、依頼を受けても定員がいっぱいで断らざるを得ないということも多々あります。地域にある他の事業所と深い関わりを築いている訪問看護ステーションであれば、他の事業所を紹介してくれることもありますが、上記の理由から契約可能な訪問看護ステーション探しに時間がかかる場合もあります。

 

また、新しくできたばかりという事業所も多いため、訪問看護ステーションとしての運営がまだ日が浅いという事業所も多くあります。運営して長いステーションは、やはりシステム・体制がしっかりしているので、人気が高いです。

 

そして、深刻な問題となっていることが、看護師不足の問題です。ここに、訪問看護ステーションが足りない・急速に事業所を増やせない理由があるのです。現在ある事業所でも、出産を機に退職をする人が多くいます。そのため、事業所を急速に増やしても、働く看護師が定められた人数を確保できなければ運営停止となってしまうのです。

介護保険で利用可能な介護施設

介護保険で利用が行える主な介護施設には、「特別養護老人ホーム」「介護老人保健施設」「介護療養型医療施設」に分類されます。

 

特別養護老人ホーム」とは、要介護3以上の認定があり、在宅生活を送ることが困難な場合に、長期間の入所をすることができます。介護度が高く、入所の必要性の高い利用者から優先的に入所をすることができます。看護師は勤務していますが、リハビリ専門職が勤務していることが少ないため、介護士が身体機能維持を目的にレクリエーション活動や体操を行っていることが多いです。介護度が高い利用者が多いため、リハビリというよりは介護が主なサービスとなります。

 

「介護老人保健施設」とは、特別養護老人ホームと違い、通所のサービスがあります。そのため、在宅生活に不安を抱えている「もう少し不自由なく動けるようになりたい」「筋力を落とさずに在宅生活を長く送りたい」という利用者が通所のサービスを利用しています。また、特別養護老人ホームは長期間の入所が可能であったことに対し、介護老人保健施設では原則として短期間の入所とされています。これは、病院で治療して病状は落ち着いたため退院をしなければならないが、自宅で介護をするには負担が大きく難しい状況という場合に入所をする施設という位置づけのためです。一時的に入所をしてリハビリを受けることで身体機能を向上させ、いずれ退所をして在宅生活に復帰することを目的とした施設なのです。そのため、3ヶ月に一度、入所者の「判定会議」というものがあり、在宅復帰が可能な状態となったかどうかや、継続して入所する必要性があるかどうかを話し合う時間が設けられています。

 

介護療養型医療施設」とは、主に療養病床を有している病院や診療所に長期間入院することができる場所のことです。呼吸器を装着している場合や痰の吸引が頻回に必要等の医療依存度が高い場合に利用することができます。医師も近くにいるため、安心して生活は遅れますが、費用は一番高額です。

 

研修に積極的に参加し、明日の仕事の活力に

作業療法士の研修には様々なものがあります。座学のみのものもあれば、実技を教えてくれる研修もあります。

社会人2年目までは、座学で基礎を学ぶことも大切だと思います。

しかし、3年目以上であれば、座学に留まるのではなく、実技を有している研修に積極的に参加し、明日から使える技術を持ち帰ることも非常に重要だと思います。

初めは、たくさんの研修があり、どれが良いか迷うこともあるかもしれません。先輩に、おすすめの研修を聞くことも良いと思います。また、第3者の目線で自分にはどういう研修に行くと良いと思うかアドバイスをもらうことも1つです。周りを見ると、学会・研修会の情報を検索する時には、「PT-OT-ST.NET」を利用することが多いようでした。

リハビリテーションの研修の費用は、1日間でだいたい5000円~15000円のものが多いです。時折、3~4日間で50000円という高額なものもあります。認定につながるものは、金額が高額なことが多いです。また、参考書を執筆している等と講師が有名な人の場合、高額なことが多いです。

 

研修は基本的に休日に行くため、休む時間が減り、精神的・身体的に疲労が溜まるかもしれませんが、研修に行くと周りの人の意欲の高さに触発され、仕事に対するモチベーションを高めることが出来ます。また、勉強をしたことで、自信にも繋がり、学んだことを患者さんにリハビリとして提供できることが楽しく感じるはずです。

職場によっては、研修費が年間に決まった金額の支給がある場合もあるので、その手当の有無も転職の時に選ぶ基準としている人が多いです。

様々なサービスが受けられる老人保健施設

 

老人保健施設とは、介護認定を受けている要支援・要介護レベルの高齢者が利用することのできる施設のことです。施設のサービスとして、「施設サービス」「在宅サービス」を受けることができます。

 

「施設サービス」では、入所して日常生活における食事・排泄・入浴などの介護を受けることができます。また、看護師やリハビリ専門職も勤務しているため、健康管理やリハビリを受けることもできます。このサービスは、要介護状態にある利用者ということが原則となります。

 

「在宅サービス」では、在宅で生活しながら通所としてサービスを受けることを指します。継続して在宅生活を送れるよう、身体機能の維持・介護者の介護負担軽減を目的とします。週の何日か施設へ通所し、食事や排泄・入浴・リハビリなどのサービスが受けられます。このサービスは、要支援・要介護どちらかの認定を受けている利用者であれば、利用することが出来ます。

 

高齢社会により、入院期間が短期間となる現状にあるため、病状が比較的安定したら退院をするという流れがあります。本人・ご家族としては、「もう少しリハビリをして自分で出来ることが増えてから退院したい」「自宅に戻って生活ができるか不安」という気持ちを抱えたまま退院する人も多くいます。そのため、自宅へ戻っても継続して看護師に健康状態を見てもらえることやリハビリを受けられることから、老人保健施設のサービスを検討する人が多くいます。利用者の自立度に合わせて、個々に必要なサービスを受けることが可能な施設です。

今後も需要の高まる訪問看護ステーション

高齢化に伴い、病院のベッド数の不足が問題視されています。そのため、法律で入院期間に制限が定められたのです。病院での治療は継続して必要な状態でも、入院期間中の治療により比較的安定し、命に関わるような重体でない場合、3ヶ月を基準として退院をしなければいけません。高齢化が深刻化される前は、退院できる状態にある患者さんでも「介護者がいない」「家族内の問題ですぐに退院されては困る」という場合、しばらくの間入院することができたのです。これが、一般的に言う「社会的入院」というものです。緊急性の高い患者を受け入れるために、ベッド数を確保する目的で現在はそのような対応はできません。

 

また、入院期間の制限が設けられるもう一つの理由としては、病院の赤字を防ぐためでもあります。入院期間が3ヶ月を過ぎると、加算できる保険点数が大幅に減少します。現在の医療保険制度は、高齢者が厳しい年金生活で治療が受けられないということを防ぐために、加算できる点数に制限が定められました。そのため、必要な検査を複数行っても、以前のように全ての検査代をもらうことができず、赤字の病院が増えています。赤字となり、ボーナスが減ると、看護師不足の問題が加速しかねません。そのため、病院としての厳しい現状も早期退院の流れとなっている理由の一つなのです。

昨今は看護師不足の影響で単発バイトとして看護師を雇うこともあります。長期での募集は来なくても短期・単発の仕事だと来ることが多いようです。

※単発の看護師事情をご紹介! https://xn--gmq75iqrli9n16lzyav95h.biz/

 

以上のことから、医療ケアが必要な現状のなか、自宅で生活している人が増えています。高齢化は今後も深刻な問題であり続けるため、訪問看護ステーション事業所が年々増えているのです。また、需要も多く、小児~高齢者まで多くの人が利用をしています。

訪問看護ステーションで働く人の月給について

医療・福祉の就職先は、病院・施設・訪問分野に大きく分かれていますが、現在最も給料が高いとされている分野が、訪問分野です。今回は、主に看護師とリハビリ専門職の給料について、ご紹介したいと思います。

常勤の看護師では、平均して月に30万円前後、年収400万円以上です。もちろん手当(オンコール手当等)によって、手取りの給料は更に多くなります。手当は、事業所によって金額に差があるので、給料にも影響します。病院・施設と違い、訪問看護ステーションには夜勤がありません。また、医療・福祉の現場には、土日に決まった休みがもらえるという職場も少ないなか、訪問看護ステーションは土日休みが多いのです。訪問も決まった曜日に決まった自宅へ訪問するというスケジュールが決まっている為、残業も少ないです。それにも関わらず、給料が病院同様またはそれ以上もらえるという好条件なのです。

非常勤の看護師の時給としては、1700~3000円が多いようです。

常勤のリハビリ専門職では、平均して月に25~30万円、年収360~400万円です。病院・施設では、平均330~350万円です。リハビリ専門職は看護師と違い、基本的に夜勤はどの職場でもありません。リハビリ専門職で残業が多い職場は、病院だと言われています。なぜかというと、病院は高齢化に伴い患者数も多く、勤務時間ぎりぎりまで患者さんのリハビリを行い、それからカルテの記入・事務仕事をするのです。訪問リハビリでは残業が少ないにも関わらず、給料は一番良いのです。

非常勤のリハビリ専門職の時給としては、1300円~1600円が多いようです。